2009年8月15日土曜日

【本】あと千回の晩飯


<山田風太郎・朝日文庫>
30回目のハワイに来て、手にした本がこれでした。山田風太郎さんの小説は読んだことないのですが、この本はとてもおもしろかったし、示唆に富んだ作品だと思いました。どんなお顔の方なのかなあ?と思い、googleの画像で検索したら、なんとなくイメージした通りの人でした笑。

高齢期について
■人間の最後の尊厳性を守る一本のフンドシ、それさえムシリとられたあとは、ごく少数の例外をのぞき、客観的に見れば私には、ほとんど生きている意味がないように思われる。「無意味なる生」である。
それはごめんだ。だれでもいやだろう…

■…こういう話を聞くと私は、神は人を祝福をもって生まず、悪意にみちたカリカリュアとして生んだのではないかと疑わずいはいられない。そして人間に対してのみこの感が起こる。他の動物はこんな醜態をさらすことなく、ほかからの介護者もなくひとりで荘厳に死んでいく。

死を考えて生きること…とても大切じゃないかと思います。

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