2009年5月5日火曜日

覚え書き


指導教官の佐々木敏先生(東大・社会予防疫学)が書かれた<学会抄録のチェックポイント>基本的なことですが、とても大切なことです。忘れないように…覚え書き。


タイトル
・具体的な用語を使っているか
・略語は使っていないか
・実施した研究内容が想像できるか
・「AとBとの関連」(観察研究)、「AがBに及ぼす影響」(介入研究)、
 「…の一例」(症例報告)のように、単純明快な文章構造か

はじめに
・背景(一般論・経験・先行研究)、研究目的、研究内容概略がそろっているか
・背景は直接関連する事柄に留められているか
・一般論と経験は、最小限に留められているか
・先行研究は引用されているか
・研究目的と研究内容概略は具体的に書かれているか
・研究目的と研究内容概略は今回の発表内容に限定されているか

方法
・短すぎないか
・第三者が読んで行われたことを具体的にイメージできるように書かれているか
・対象者、方法(調査方法・測定方法)、介入方法(指導方法・治療方法を含む)、分析(解析)方法に大別されているか
・対象者は人数を明確に(研究参加者数と分析対象者数は異なる)
・分析(解析)方法は検定方法だけでなく、群分けの方法やその他、分析・解析に必要な情報を書く

結果
・長すぎないか
・作業仮説(研究目的)に適ったことだけに絞られているか。
 作業仮説(研究目的)に沿っていないものは、その研究内で行われたものであっても記述しない
・内容は方法に書いたことだけに限られているか
・記述は具体的か(者がいた→「人」、多かった→有意差の有無と程度を書く)

考察
・長すぎないか
・先行研究との比較は書かれているか
・弱点・欠点・限界が書かれているか
・結果を自分の都合が良いように評価していないか
・今回得られた結果が実際の現場でどのような意味を持つのかについて書かれているか
・今回得られた結果から言える範囲を超えて、現場での利用可能性について言及していないか(今回の研究で得られた結果、言える範囲に留めるべきである)
・これからの研究の方向性について書かれているか

まとめ
・この研究から逸脱した一般論が書かれていないか
・結果を誇大宣伝していないか
・タイトルとの整合性があるか

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